戸定が丘歴史公園

TOP > 松戸・鎌ヶ谷 > 戸定が丘歴史公園

茅葺屋根
茅葺屋根

更新情報・お知らせ

2022/5/24
ページをリニューアルしました。

江戸幕府末期の水戸藩藩主徳川昭武の別邸「戸定邸」とその中庭、さらには当時に関する歴史館や藤・梅などの鮮やかな和の花を見学できる観光公園です。

邸宅と歴史館の見学は有料ですが、園内の散歩道はとても綺麗に整備されており、無料で散策が可能です。

松戸・鎌ヶ谷メニュー

施設情報

戸定邸の一般の入場料は250円(歴史館との共通券320円で両方入場できます)です。邸内には多くのガイドさんがスタンバイしており、無料で色々と教えてくれるのでかなりおすすめです。受付で「ガイドさんお願いします」と言ってくださいね。

戸定邸

江戸幕府15代将軍「徳川慶喜」の弟でその後継の最有力候補だったその昭武と家族や使用人達が住んでいたのがここ戸定邸で、徳川家の住まいがそのまま残存されているという貴重な資料であり建物です。

徳川というと一般的には「江戸時代」を連想しますが、ここの主人「徳川昭武(あきたけ)」は、1853年(嘉永6年)生まれで1910年(明治43年)まで生きた人物なので、ほぼ明治時代の人物といっていいでしょう。

庭の景観にはかなり力を入れていたらしく、昭武が愛した中庭などは忠実に再現されているので是非一度足を運んでみてください。

段差が激しい玄関
当時の文化を象徴している玄関の段差。

全部で20ほどの部屋と中庭で構成されていて、大きく中座敷棟・奥座敷棟・湯殿棟・離座敷棟の4つに分かれており、女性にとって使い勝手が良い部屋が多いイメージです。

戸定邸全体図
わかりやすくタイプ別に色分けされています。

庭が見ながら歩ける通路が時代劇でよくしるシーンに似ており、歴史を感じるつくりとなっています。

部屋の雰囲気
木のすり減り具合にも時代を感じます。

無料で案内してくれる「戸定邸のことなら何でもお任せ」なガイドさんの説明を受けながら邸内を見学すれば、楽しみ倍増間違いなしです。

見物客に案内しているガイド
面白おかしく説明してくれました。

ひとりで見るのとは大違いなのでできればガイドさんに案内してほしいところ。一人で訪れるとちょっと声を掛けづらいですがそこは積極的にお声がけしてみましょう。とはいえ、ひとりでのんびり周るのもなかなか楽しかったりもします。

ガイドさんの話を聞く見物客
庭の植物についても説明してくれます。

じっくりと見ながら歩いていると天井に忍者が盗み聞きしてそうなしかけを見つけたり、「内藏(うちぐら)」といった当時の要所があったりします。説明が書かれているのでガイドさんがいなくても何に利用されていたのかは分かりそうです。

内藏と階段
当時の雰囲気がそのまま伝わってくる内蔵と階段。

その他にも、紋所がいい味を出していたり謎の階段があったり、当時の水道のようなものがあったりと見どころはたくさんで、当時の人がどんな調理をしていたのかなど想像も膨らみます。

当時の流し台
流れた水はどこに行くのでしょうか。

「湯殿」という名のお風呂では、湯船が小さくて全体が広いのが当時の文化がよくわかりますが、冬はかなり寒そうな気がしますね笑。

湯殿の全景
詳しく書かれた説明書きもあります。

昭和の皇后さまはこのような歴史物を好まれたらしく、積極的に戸定が丘歴史公園のような歴史遺産まで足を運んでおられたようです。

皇后様が松戸市へ行啓した記事
当時の皇后様が松戸へ行啓された際の写真も。

歩き疲れた方には畳でゆったり座れるのが嬉しい休憩所にはパンレットなど資料がたくさん置かれているので、全体を周りたい方にうってつけです。

休憩所のテーブルと資料
ご親切にティッシュも置いてありました。

戸定歴史館

水戸藩主の徳川昭武に関わる遺品やかつての写真、さらには江戸時代に開催された万国博覧会でも展示されていた資料などが展示されています。年に数回展示品を替えているので、久しぶりに訪れるとちょっと違った遺品が見られるかもしれません。

松戸市戸定歴史館玄関
2017年にはパリ万博150年記念展も開催。

景観リポート

園内の遊歩道

戸定邸や歴史館の中に入るのは有料ですが、建物外の広場を歩くのは無料です。

もともとは7万平方メートルもあったという敷地は現在では1/3ほどとなりましたが、園内には徳川昭武が運ばせたというコウヤマキ・ヒトクヒバなどの大きな樹木や梅・ベニシダレザクラ・藤など四季を彩る草木が綺麗に配置されています。

季節によっては蜂が大量に飛んでいるので、虫除け対策は万全にしてから訪れましょう。

藤が並べられた通路
新緑と藤のコラボが最高です。

入口付近に全体地図が載っているので、まずは全体をチェックしてから見学してみましょう。地図を見ると戸定邸が緑に囲まれているのがわかります。

園内の全体地図
説明書きも読んでみましょう。

車両とペットは入れないので、安心して歩くことができますが、季節によっては蜂が飛んでいるので若干の注意は必要です。

車両進入禁止とペット入場禁止の看板
ワンちゃん連れの方には残念ですが…

和の雰囲気が漂う通路は常時清潔に保たれており、途中にはぜんざいなどの和菓子とお茶が、さらには和のライブもされる松雲亭という純和風の家屋が建っており、時間限定で茶店として一般開放もされています。

松雲亭の和菓子メニュー
ゴールデンウィークはほぼ満席状態。

園路の樹木は手入れがとても行き届き、どれを見ても形や格好が様になっており、可愛らしい藤の花などお花の種類も豊富です。

手入れされた園内の木
こだわりの和の景色をご覧あれ。

小さいながら綺麗な芝生もあり、あいにくシートを広げてとはいきませんが、ベンチがいくつか用意されているので、季節の花を見ながら優雅な気分でくつろげそうです。

芝生広場のベンチでくつろぐカップル
無料で楽しめる芝生広場。

東屋でお茶と和菓子を持参してほおばっても気持ちよさそうですが、園内に売店がないので、茶菓子を召し上がりたい方は松雲亭の営業時間を狙って来園しましょう。

東屋でくつろぐ観光者
暑い日はありがたい東屋の屋根。

おすすめ撮影スポット

和の景色の写真を撮影したいならかなりおすすめのスポットといえそう。江戸末期の素敵な雰囲気を上手に撮影してみてください。

藤の花

季節によって見られる花はさまざまですが、新緑の季節は緑に藤の紫がいつも以上に映えていて綺麗です。この日はちょっと蜂が多くて苦労したので万全を期すためにスプレーなどの虫除け対策を。

盆栽の中の藤の花
盆栽バージョンの藤。

中庭

園内の樹木はすべて綺麗に保たれていますが、戸定邸の中庭はさらにグレードがアップします。ただ、改装時期に当たると撮影できないので、最高の景色を撮影するには若干の運も必要です。

この日は模様替えの最中でした…。

愛犬家のための情報〜

園内にはワンちゃんは入れません。付近でも快適なお散歩はできないので、愛犬連れの方は他の場所に行くのがいいでしょう。

アクセス

無料駐車場が完備されているので、車で行動される方に便利でリーズナブルなスポットといえそうですが、徒歩で訪れる人にとってもJR常磐線「松戸」駅から徒歩約10分というアクセスの良さはかなりの魅力ではないでしょうか。

駐車場

松戸駅から近いにも関わらず無料の駐車場が完備されており(2022年5月現在)、管理人さんが常駐しているので誘導に従ってください。たどり着く手前は歩行者が多く歩いているので気をつけて来園しましょう。

鮮やかな緑が心地いい正規の駐車場の周辺では、週末限定で野菜と花の販売所も見られ、すぐ横には売店とテラス席があり、多くの方が楽しめるくつろぎスポットになっています。

駐車場前の売店で談笑している人々
多くの方が談笑しているので徐行してご入場ください。

合計46台収容可能な駐車場ですが、来園者の数によって臨時駐車場が増設されます。

戸定歴史館臨時駐車場案内看板
混雑時には臨時駐車場と係員が助力してくれます。

電車・徒歩

グーグルマップを使うとすぐにたどり着きますが、駅の近くの目立つ場所に案内が出ているので、それを辿って行くのも古風で面白いかもしれません。

松戸駅前はコンビニ・スーパーなどのお店が豊富なので、飲み物だけ買っておきましょう。

戸定ヶ丘歴史公園は芝生広場でお弁当、といったタイプではないので、食べ物を持参しても食べる場所に困ります

駅の近くには食べ物屋さんが点在しているので、園内を見学した帰りに駅近で食事、というコースがおすすめです。

徒歩で来た際に現れる入口
松戸駅からこの入口まで徒歩10分ちょっとです。

戸定が丘歴史公園概要

所在地 千葉県松戸市松戸714-1(地図)
駐車場 乗用車19台・バス2台(バスは事前の予約が必要)
※土日祝日は混雑しますが、敷地周辺にも駐車場があります。
園内地図
(クリックで拡大)
園内全体地図
犬・ペットの入場 入場は禁止されています。
Googleのクチコミを見る

記事:取材班長・みどり

江戸末期の建物がそのまま残っていて、そこに入って見学できて、しかもボランティアさんが説明してくれるというお手軽な本格観光スポット。

邸内をのんびり見学していると気分が落ち着いてほっこりしたので、歴史好きの方はもちろん、そうでない方もぜひ!