戸定邸
江戸幕府15代将軍「徳川慶喜」の弟でその後継の最有力候補だったその昭武と家族や使用人達が住んでいたのがここ戸定邸で、徳川家の住まいがそのまま残存されているという貴重な資料であり建物です。
徳川というと一般的には「江戸時代」を連想しますが、ここの主人「徳川昭武(あきたけ)」は、1853年(嘉永6年)生まれで1910年(明治43年)まで生きた人物なので、ほぼ明治時代の人物といっていいでしょう。
庭の景観にはかなり力を入れていたらしく、昭武が愛した中庭などは忠実に再現されているので是非一度足を運んでみてください。
全部で20ほどの部屋と中庭で構成されていて、大きく中座敷棟・奥座敷棟・湯殿棟・離座敷棟の4つに分かれており、女性にとって使い勝手が良い部屋が多いイメージです。
庭が見ながら歩ける通路が時代劇でよくしるシーンに似ており、歴史を感じるつくりとなっています。
無料で案内してくれる「戸定邸のことなら何でもお任せ」なガイドさんの説明を受けながら邸内を見学すれば、楽しみ倍増間違いなしです。
ひとりで見るのとは大違いなのでできればガイドさんに案内してほしいところ。一人で訪れるとちょっと声を掛けづらいですがそこは積極的にお声がけしてみましょう。とはいえ、ひとりでのんびり周るのもなかなか楽しかったりもします。
じっくりと見ながら歩いていると天井に忍者が盗み聞きしてそうなしかけを見つけたり、「内藏(うちぐら)」といった当時の要所があったりします。説明が書かれているのでガイドさんがいなくても何に利用されていたのかは分かりそうです。
その他にも、紋所がいい味を出していたり謎の階段があったり、当時の水道のようなものがあったりと見どころはたくさんで、当時の人がどんな調理をしていたのかなど想像も膨らみます。
「湯殿」という名のお風呂では、湯船が小さくて全体が広いのが当時の文化がよくわかりますが、冬はかなり寒そうな気がしますね笑。
昭和の皇后さまはこのような歴史物を好まれたらしく、積極的に戸定が丘歴史公園のような歴史遺産まで足を運んでおられたようです。
歩き疲れた方には畳でゆったり座れるのが嬉しい休憩所にはパンレットなど資料がたくさん置かれているので、全体を周りたい方にうってつけです。
戸定歴史館
水戸藩主の徳川昭武に関わる遺品やかつての写真、さらには江戸時代に開催された万国博覧会でも展示されていた資料などが展示されています。年に数回展示品を替えているので、久しぶりに訪れるとちょっと違った遺品が見られるかもしれません。