千葉県随一の青い海が自慢で、リアス式海岸・入り江などさまざまな海の地形を見ることができ、少し高台まで歩くと絶景スポットが点在しています。
そんな地形を生かした海水浴場も豊富に点在。海が綺麗なだけでなく波の穏やかさも人気の要因です。
漁港も近いので獲ったばかりの鮮魚が味わえる食堂が選び放題。近年では多くの食堂が観光促進のため、その店オリジナルのタンタンメンを創作・提供されるようになり、ますます楽しみが増えました。
「食べる」=海の幸とタンタン麺、「海」=千葉屈指の青さ、「景観」=海岸高台の絶景…などなど、観光要素のすべてが高クオリティな観光都市です。
勝浦海中公園
入場料金:おとな160円〜980円など(透明度が高くなるほど料金が上がります)
海域公園と、沖に向かって60メートル先に位置している海中展望塔などの一帯の名称です。
水深8メートルの海中に設けられた展望塔からは、自然の海の環境で育った魚たちのようすを見ることができます。
観られる魚はその日によって変わりますが、小さなサメが出現なんてことも。
地上の景色もなかなかの絶景で、水平線が丸く見える場所や、遠くにそびえる灯台は絶好のフォトジェニックスポットです。
園内の施設も充実しており、海を望めるレストランやタンタンメンや海産物の名産品が並ぶお土産ショップ、海の生態系の学習ができる資料館などが設けられています。
散歩をしながらのペットとの入場はできませんが、ゲージに入れると可能です。
鵜原理想郷
リアス式海岸でできた、地図で見ると半島のように見える複雑な地形の名所です。与謝野晶子をはじめとした歌人などにこよなく愛されてきた場所です。
車で行くことも可能ですが、駅から近いので電車でのアクセスも便利です。JR「鵜原」駅から鵜原理想郷の入口までは徒歩10分とかかりません。
入口にはとてもわかりやすい案内が用意されており、道中もハイキング客用の道標が立てられているので安心です。
寄り道せずに周ると2,300メートルのコースは、まずは手掘りのトンネルから始まり、自然味溢れる遊歩道を進み、海中展望塔などの海の景色を眺めつつ「手弱女平(たおやめだいら)」を目指します。
そして篠田悌二郎の句碑などを観ながら「毛戸岬」や「白鳳岬」「黄昏の丘」の絶景ポイントへ向かいます。
健康的にハイキングをしつつ絶景を楽しみながら日本の文化を楽しめる名勝です。
八幡岬公園
夕日の絶景が見事な景観スポットですが、ひとつ間違っていたらあの水戸光圀も生まれてこなかったかもしれないという歴史的重要地点だったりします。
お萬という勇気ある女性が、14歳のころに敵に攻めて来られた際、幼い弟を背負って母と一緒に崖に布を垂らして降りたという話が伝わっています。
その話は「お萬の布ざらし」という有名な逸話で、助かった後に徳川家康に娶られ永光院という名前となり、こどもを産み、さらにそのこども(孫)が水戸光圀だということがこの岬に書かれています。
永光院は家康死去のあとは改名して仏門の人となり、多くの人を助けてきました。そんな素晴らしい人物が、この八幡岬公園のシンボルとなっています。
ちなみにお萬の方は八日市場市(現在の匝瑳市の一部)に飯高檀林を建立したことからも、千葉県とゆかりの深い人物といえそうです。
そのお萬の方の像が立っている場所は絶景スポットとなっており、見事な水平線を望むことができます。夕日の景色がとくに綺麗なので夕方がおすすめで、締めくくりに絶景を眺めに訪れてみましょう。
おせんころがし
市内の海辺絶景観光スポットの中でもスリルを感じられる場所で、崖がむき出しになっていて、その下はその名のとおり断崖絶壁です。
地名は、強欲な豪族のひとり娘で、日頃から厳しい年貢の取り立てをしている父に心を痛めていた「おせん」が、殺害されかけていた父の身代わりとなって身を投げ、それを知った住民たちが死を弔うために碑を作った、という話が由来となっています。
ちなみにその父は、それがきっかけで心を入れかえたそう。という話がここに彫られています。
車で訪れるには、九十九里浜方面から南下してきた場合、トンネルの手前に空き地が見られ、そこに皆さん車を停めています。
海に向かって歩いていくと、「おせんころがし」の案内標識が現れるので、それに従っていくとすぐに辿り着きます。
行川アイランド駅
かつてはテーマパークに訪れる方が利用していたJRの駅のひとつですが、現在ではトレッキングの方が1日に10数名利用される程度の無人駅となっています。
駅前にはお店も何も見られませんが、かつての行川アイランドのチケット売り場跡は見ることができます。ただし敷地内は立入禁止になっており、ロープが張られています。
電車で観光される方はもちろん、駅前に駐車スペースも見られるので、お車の方でも簡単に見ることができます。ちなみにすぐ近くにおせんころがしという絶景スポットも。
観光ミニリポート
無人駅ですが綺麗に整備されています。1日の乗降数が20以下とは思えない雰囲気。待合室完備の立派なミニ駅です。
かつてはここから歩道橋を渡って行川アイランドに向かっていました。思い出の場所となっている方も大勢いらっしゃるのではないでしょうか。
少し歩くとテーマパーク用の大きな駐車場(立入禁止)と、入口のトンネルが見えてきます。ここから先には行けません。
市が推奨しているトレッキングコース「関東ふれあいの道」は、この行川アイランド周辺も含まれています。お散歩がてら雰囲気を味わってみてください。
勝浦中央海水浴場
海上とビーチそれぞれに設置されたジャンボプールのような施設「ウォーターアイランド」が人気のリゾート風ビーチで、夏は砂浜周辺におしゃれな屋台が建ち並びます。
レンタル・マリンアクティビティの種類も豊富で、海でゆったりくつろぐよりも積極的に動いて遊びたい方に向いているといえるでしょう。
目の前に建っている「三日月シーパークホテル勝浦」はビーチの目の前に建っており、夏のシーズン中は予約が早めに埋まるので、かなり早めに予約を確保しておきましょう。
鵜原海水浴場
透明度の高さ・規模の大きさが特徴で、駐車場(2022年・1,000円)・シャワー(同・200円)どちらも有料ですが、遠くから多くの人が押し寄せる人気のビーチのひとつです。
かなりの距離にわたって続く砂浜にぎっしりとテントがたちならび、かなり賑やかな雰囲気となるので、夏の旅行気分を味わいたい方にうってつけといえそうです。
「伊南房州通往還」から公営の駐車場に向かう場合、かなり狭いクランクのような道を通過しなければならないので、ワンボックスカーなどの大きな車で来られる際には注意が必要です。
守谷海水浴場
景色・広さともに鵜原ビーチと似たような雰囲気で、砂浜沿いに続いている道路沿いにケバブ・たこ焼きの屋台などが設けられ、駐車場は有料(2022年・1,000円)ですがシーズン中はかなり多くの人が集まります。
遊泳区域は3箇所に分かれていますが、人気の高いエリアと空いている場所に分かれており(理由不明)、混雑が苦手な方でも楽しめる環境です(2022年)。
エリアの中心付近に岩場がみられ、遊泳は禁止になっていますが、多くの人がその付近で遊んでいる姿も見受けられます。
興津(おきつ)海水浴場
公園と一体になっているタイプで、シーズン中は海水浴場として、それ以外は海辺の広場として活躍してくれるビーチです。
海の家・屋台などはないものの、近隣では珍しい無料の駐車場が嬉しいポイントで、リーズナブルに楽しみたい方にはうってつけのおすすめ環境が整っています。
夏場限定で無料の水シャワーも利用できるので、自分でテント・マリングッズなどを用意すれば十分に海遊びを楽しむことができるでしょう。
勝浦朝市
市が誇る、400年以上の歴史を誇る青空市場です。天正19年に産業振興のために開かれたのが始まりと言われていますが、天正19年というのはなんと「安土桃山時代」で、豊臣秀吉が活躍していた時代という歴史の長さです。
朝市で並ぶ新鮮な農産物だけでなく、地元の方と訪問客のコミュニケーションも朝市観光の魅力。普段は味わうことができない新鮮な体験ができます。
車を利用される場合は市営駐車場を利用します。6:30から空いているので、早朝に出発しても大丈夫です。
JR「勝浦」駅から徒歩10分程度の場所で開催されるので、電車でのアクセスも可能です。
ホームページやFacebookで随時情報を更新しているのでチェックしてみましょう。
おさかな村
市内で公式な「道の駅」は確認できませんが、このおさかな村は、雰囲気的に道の駅といった感じです。
ただし食堂やカフェなど滞在できる観光施設はなく、新鮮なお魚を販売している専門店です。
店内には活きの良い魚介類が多く販売され、加工品もたくさん。勝浦といえば魚介類!という方はこちらがおすすめです。
また、近隣にはキャンプ場が多く運営されているので、海鮮バーベキューを楽しみたい方にも人気。サザエやホンビノス貝はバケツサイズで手に入るので、食欲豊富な家族やグループによく利用されています。
お土産用の加工品も数多く揃っているので、持ち帰りの時間が気になる方でもOKです。
遠見岬神社
下から見るとギョっとしそうな長い階段は富咲の石段といい、遠見岬は富咲に通じ、「この石段を登ると富が咲き、幸せになる」という言い伝えが残っています。体力に余裕があれば是非挑戦してみましょう。
ひな祭りの時期には階段が雛人形で埋め尽くされますが、その時期の状況によっては開催がされないので、神社のFacebookでチェックしましょう。その他、桃の節句専用の御朱印など、さまざまな催しも紹介されています。
お散歩目的の方にもおすすめで、ちょっと体力を消耗しますが階段の途中から見える海の景色は特筆もの。頑張って登った分感動もひとしおです。
神社の付近には多くのガイドブックでも紹介されているタンタン麺のお店など、食堂が並んでいます。シーズン中は混雑が予想されるので、食事も目当ての場合はお昼どきから少しずらすのがおすすめです。
神社用の駐車場が用意されていますがとても小さいので、市営の無料エリアを利用しましょう。そちらからでも徒歩圏内なのでだんぜんおすすめです。
観光ミニリポート
ひな祭りの季節には階段が雛人形で埋め尽くされるなど、その時期によってイベントが開催されるので、ホームページでチェックしてみましょう。
女性に人気の神社だけあって、おみくじや御札もどころなくおしゃれで可愛い感じが漂っています。季節限定の御朱印やおしゃれな御守など、季節ごとに訪れても楽しめる神社です。
こちらが石段を登ると「とみがさく」という富咲の階段です。体力を消耗してしまうので、計画的にチャレンジしましょう。
神社の中にはところどころに小さな鳥居が建っているので、神社好きの方であればプチ登山しながら楽しめる絶好のお散歩コースといえそうです。
階段を登っていくと、右手の視界が広がってきました。ここから本堂までの階段は絶景のお散歩コースとなります。足に来ますが、踏ん張って歩きましょう。
長い階段とのぼり坂の終点では鳥居が出迎えてくださいます。健脚の方なら5分程度で到着します。
頂上付近からは海の景色が一望できるので、後半は絶景を楽しみながら歩きましょう。
勝浦駅前
意外?にも市内にはこれといった「道の駅」が存在しないので、朝に訪れた場合は朝市で新鮮な名産や土産が手に入りますが、午後になるとちょっと迷うことがあるでしょう。
そのような場合、水産物ならおさかな村ですが、オーソドックスなお菓子・クッキーなどが欲しいなら駅前の土産ショップがおすすめです。駅の改札を出て階段を降りると「おみやげ」の大きな看板が立っているのですぐにわかるでしょう。
ちなみに駅周辺ではコンビニが1軒と飲食店が多少営業されていますが、全体的に飲食店は少なめです。タンタンメンが目的で駅にくるとちょっと拍子抜けかもしれませんね。
遠見岬神社付近のタンタン麺の有名なお店と、その周辺にも穴場がところどころに点在しているので、グルメサイトを駆使してタンタン麺のノボリを目印に、歩いて探してみましょう。
市営駐車場
墨名という場所に位置し、正式名は「墨名市営駐車場」です。普通車157台、うちしょうがい者用スペース9台、大型車用14台という巨大な無料のスペースです。
車を利用されるならまずここを目指すがベター。無料というのがかなり嬉しいメリットです。
駅前にもコインパーキングが設けられていますが、台数が乏しいうえ有料となっており、しかもこの市営からたいして離れていないので、空いている時はこちらを利用しましょう。
勝浦朝市の開催場所・遠見岬神社・中央海水浴場・漁港すべてに近いのもおすすめポイント。朝早くから夜遅くまで利用できるので、朝市に行くのにとても便利です。(2022年1月は6時半から22時まで)。
観光ミニリポート
グーグルマップからでもアクセス可能で、近くまで行くと大きな看板が目立っているので安心です。利用時間は季節ごとに変化する可能性があるので、施錠時間をここで確認しておきましょう。
収容台数は150台以上ですが、海水浴シーズンはすぐに満車になるので、付近のパーキングもチェックしてから訪れましょう。
敷地内にトイレが設けられているのも嬉しいポイントで、利用者の心がけによって清潔さが保たれています。お隣には自動販売機が用意されているので、お帰りの際には用を足してドリンクも購入しましょう。