勝浦海中公園
1980年に完成した海の中をダイバー目線で鑑賞できる施設「海中展望塔」を要するエリアの名称で、小さなビーチ・海の博物館・おみやげショップなども併設されています。
2022年には近代的なレストラン・カフェ・スパの複合施設が完成し、観光に力を注いでいる勝浦市のなかでも将来的に注目されている観光スポットです。
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- 2022/10/19
- ページを公開しました。
海中展望塔
実際に海の中で生息している魚・生物を鑑賞できる「下に伸びる展望塔」で、ところどころに作られたガラス窓からいきいきと泳いでいる群れや、単独でのんびり泳いでいる魚などをじっくりと見ることができます。
観られる魚たち
室内は水深8メートルで、水圧等の理由で水族館のような全面ガラス張りというわけにはいきませんが、リアルな環境で生活しているようすを観察することができます。
透明度がその日によって異なりますが、毎日ホームページで情報を提供しており、また、先までよく見える日ほど料金が高くなるので来館前にチェックしておくのがいいでしょう。
確認されたお魚たち(一部)
以下の魚たちは実際に勝浦海中公園展望塔のまわりで撮影されており、場内の壁に以下のような内容の説明書きが張られています。
アイゴ | 浅い岩場の底近くに住んでおり、色が地味なので見つけるのが難しいまんまるとした魚です。 |
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アオリイカ | 厚いからだをしている大きなイカで、春・夏には産卵のために勝浦海中公園の展望塔の近くに姿を現すことがあります。 |
アカエイ | 海底の平らな部分に静かに見を伏せていることが多く、塔の付近でも時折見られます。 |
アメフラシ | 春先から夏あたりにかけて海底に集まってオレンジ色の毛糸玉のような卵を産みます。 |
イシダイ | 日本代表する磯魚で、塔の近くで生後2年ほど過ごしたのち、深いところへ移動します。 |
イセエビ | 食べて美味しい高級素材のイセエビは、昼間は岩穴に隠れており、夜になると餌を探すために出てくるそうです。 |
イトマキヒトデ | 青と赤のカラフルな配色で、カジメの林の根本に多く見られるそうです。 |
ウツボ | 印象深い体型と顔、口などを持っているお馴染みの魚は、夜行性ですが曇りなどの薄暗い日にも姿を現します。 |
オキナヒメジ | あごひげで海底のえさを探し回るのが面白いポイントです。 |
オハグロベラ | 単独で行動するため漁業の対象でなく知名度も低い地味な魚ですが、食べると美味しいそうです。 |
カサゴ | 岩の色とよく似た体を持っていて、その岩陰に潜んで獲物を狙います。 |
カゴカキダイ | 黄色と黒の縦じまが特徴的な小さな可愛らしい体で、小さな群れをつくって泳ぎます。 |
カワハギ | 背びれに長い棘が1本見られるオスのが特徴的で、周辺の岩と似ているので見落とさないように注意。 |
カンパチ | スーパーでもお馴染みのお刺身が美味しいお魚は、幼魚がよく群れをつくっています。 |
キヌバリ | ハゼの仲間で、春に2センチぐらいの稚魚がつくる群れを見かけることがあります。 |
キュウセン | オスは赤色や緑色のまじった派手な色が特徴で、メスは白地に黒と赤の縦じまという地味な色合いが特徴。 |
クロアワビ | 夜行性で、日中は砂地の境目に潜んでおり、暗くなってからカジメなどの褐藻を食べに現れます。 |
クロダイ | 海水の上の方を泳ぎますが、夜行性で、暗くなってから塔の周辺に姿を現します。 |
ゴンズイ | 夜行性で、幼魚は「ゴンズイダマ」と呼ばれる球状の群をつくります。 |
ササノハベラ | 群れをつくらず一匹で行動するタイプで、岩場や藻場の底の近くを泳いでいます。 |
サザエ | 岩陰に潜んでいることが多く動きがないので見つけにくいですが、くぼみや隙間にひっそりとたたずんでいます。 |
シマアジ | 塔の近くに幼魚が小さな群れをつくってやってきます。 |
ソラスズメダイ | 小さいですが、光るような青色で見分けやすく、夏に多く見かけます。 |
タカノハダイ | 海底近くに住んでおり、やや斜めの赤の横ジマが目印です。 |
チョウチョウウオ | 夏場によく見かけることができ、成魚になると背中の黒い点がうすくなります。 |
ニザダイ | 全体が暗い灰色ですが尾ひれに白い部分も見られ、その尾の付け根に棘があります。 |
ハコフグ | 箱のような体でのんびりと泳ぐ、全国の水族館でも見かける人気者です。 |
ヒメコウイカ | 小型のコウイカの一種で、驚くと体の色を変える特性を持っています。 |
マダコ | 皮膚の色や形を周辺の環境に合わせて変えるので、よく見ないと見落としてしまうのが特徴です。 |
メジナ | 勝浦海中展望塔の近くに最初に住みついたのがこのメジナで、数もかなり多いとのこと。 |
メバル | 目が大きいのが特徴で、昼間は塔の窓際近くでじっとしていることが多いようです。 |
海上展望室
展望塔の地上部分は全面ガラス張りのパノラマ展望エリアとなっており、魚は見えませんが壮大な水平線や勝浦の地景を望むことができます。
双眼鏡が設置されているので、空気が澄んでいる日は千葉県の内陸部から本州まで望むことが可能です。
UFOキャッチャーやガチャガチャ(カプセルトイ)も設置されており、小さなこどもがさらに楽しめる工夫も随所に見られます。
周辺景観
塔まで続いている橋はこれだけでも名所と言ってもいいほどの絶景スポットで、周辺には小さなビーチや豪快な荒波の海、歴史を感じる断崖絶壁など、撮影映えする見どころがとても豊富です。
橋の上からの景観
魚が見える展望塔がメインの勝浦海中公園ですが、絶景が好きな方にとって魅力といえるのは、入口から展望塔まで続く「海にかかる橋」で、透明度の高い勝浦の海から広がる水平線と崖が多い豪快な地景などを楽しむことができます。
ミニビーチ
橋の上からもよく見えますが、無料で楽しめる小さな湾曲のビーチも人気で、メインの展望塔、レストランとセットで楽しんでいる方が多数見受けられました。
砂浜では安全に遊ぶことができますが、海水浴場ではなく波が高い日も多いので、海に入って遊ぶのは危険かつ禁止なのでご注意ください。
グルメ
千葉県では行政の施設を民間が買い取って生まれ変わらせる、というリゾート的な施設が多く見られるようになってきましたが、ここ勝浦も例外ではなく、絶好の立地を生かした豪華な複合施設が登場しました。
エデン(SPA&レストラン)
2022年7月末にオープンした新しい複合リゾート施設で、1階のレストランでは地元で穫れる食材を利用したメニューが数多く用意されています。
注目は2名以上から注文できるランチの「料理長渾身のセレクトメニュー」で、取材時は「勝浦産のカツオのタタキのトスターダ、サルサマチャ」といった勝浦とメキシコのコラボ料理が用意されていました。
2階のSPAは水着着用で楽しむことができ、持っていない方でもレンタルまたは購入が可能なので、「こんなのあったのか〜」という方でも絶景のスパを楽しむことができます。
施設
海の博物館
房総半島の自然を手軽に味わうことができる体験イベントを実施している博物館で、館内だけでなく野外でも多くの催しを実施している施設です。
「海と遊ぼう」 | 海の生物に関する観察・実験ができ、野外での自然観察の方法も紹介しています。 |
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「博物館をとりまく自然」 | 施設周辺に広がる自然の様子を季節ごとに紹介しています。 |
「房総の海」 | 房総半島をとりまいている海の特徴と、周辺に生息しているさまざまな生物を紹介しています。 |
「さまざまな海の姿」 | 勝浦・館山・九十九里浜・東京海底谷など、房総半島各地の海岸・海中の環境などがわかるコーナーです。 |
愛犬家のための情報〜
周辺に一緒にお散歩ができる場所も点在していますが、もとより橋の上はお散歩禁止なほか、海沿いは危険も多く、安全快適に過ごせる場所は少なめです。
愛犬とお散歩おすすめ度:1
★☆☆☆☆
勝浦海中展望塔はペットにとても良心的で、完全に入場不可というわけではなく「ケージに入れてください」という条件付きで一緒に入ることが許可されています。
とはいえ、飼い主さんは楽しめるものの、ケージやキャリーバッグの中に入れられたまま移動するのはワンちゃんにとっては嬉しい状況ではないので、わざわざ一緒に来てストレスを増やすこともないのでは、と言えそうです(取材者主観)。
アクセス
駐車場
数多くの車での来園者を想定しているためとても充実しており、有料ですが大きな立体駐車場が用意されています。
「海の博物館」側のエリアになりますが、海中展望塔・エデン(レストラン&SPA)どちらにも徒歩2〜3分といったところです。
電車・バス
JR「鵜原」駅から徒歩15分ほどなので、健脚の方であれば電車だけでも来園可能ですが、目の前にバス停が設けられているので、勝浦駅から発着しているバスを利用するのもおすすめです。(勝浦市のバス路線図)
勝浦海中公園概要
所在地 | 千葉県地域市(地図) |
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定休日 | 年中無休(天候により臨時休業有) |
入場料金 (展望塔) |
透明度によって価格が変動します(詳細はこちら) |
駐車場 | あり(有料) |
犬・ペット | 入場可能(施設内はお散歩・放し飼いNG) |
Googleのクチコミを見る |
記事:取材班長・みどり
2022年以前は家族連れ・大人同士が大半を占めていましたが、水着のまま屋外でくつろげるSPA併用のお洒落なカフェができたことでナウなヤングにもウケるようになり、ちょっとしたリゾート地となりつつあります。