大きさはそれほどでもありませんが、見晴らしの良さを生かして築城された万木城は、戦国時代から重要な拠点として活躍してきた山城で、その景観を楽しめるように作られた天守閣風の展望台は階段で手軽に登ることができ、いすみ市の風景を一望できる貴重なスポットとなっています。
周辺には小鳥の森や海雄寺・三光地などへ続くお散歩コースが存在していましたが、整備状況が悪く、立入禁止となっています(取材時)。
所在地 | いすみ市万木834 |
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駐車場 | あり(無料) |
トイレ | 常設・男女別(園内と園外計2箇所) |
売店 | なし |
犬・ペット | 入場可能 |
天守閣を展望台としているタイプとしては館山城・千葉城・久留里城などが挙げられますが、それらが忠実に城の形を再現しているのに対し、ここ万木城は階段部分がむき出しとなっており、近くで見ると普通の展望台のようにも見えます。
近づいて撮影すると下部の空洞が入ってしまいますが、城の下部を丘で隠すと「丘の上に建っている立派な城」のように見えるので、角度を変えながら工夫して撮影してみましょう。
展望台に登るにはまず小さな階段を通り抜けることになりますが、整備状況が良くないため短パンの場合はちょっと足が気になるかもしれないので、長ズボンを履いてくるのがおすすめです。




草むらの階段を抜けると天守閣の1階部分に辿り着き、少し急な階段の入口となります。管理されている方はいませんが、来訪者が多くないためか、ゴミなどが散らかっている様子もなく綺麗に保たれていました。
双眼鏡(年代物ですが)が設置されている展望スペースはすべての方角を望むことができるパノラマ的な環境となっており、おすすめの方角は西向きの富士山方面です(海からは離れています)。
その富士山は天気次第で期待ができそうですが、房総半島と東京湾をまたいでしまうので、内房の袖ヶ浦海浜公園の展望塔、千葉ポートタワーなどに比べると、見える確率は低めといえそうです。




①遊具広場
園内に設けられた唯一の遊べるスポットが駐車場と天守閣展望台の間に広がっており、小さなアーチ状の遊具(名称不明)と滑り台がひとつずつ置かれています。

②園内のトイレ
全体的に整備状況が良いとは言えない万木城と城山公園ですが、残念ながらトイレも頻繁に整備されている様子は伺えませんでした。
登山経験をお持ちの方であれば「山の途中に建っているトイレ」という感覚で利用できそうですが、普段シャワー付きトイレで慣れてしまった方には辛いかも。

③坂の下のトイレ
「きれいなトイレじゃないと嫌だ」という方におすすめなのが、来る途中に設置された簡易信号の横に設けられた立派なお手洗いで、こちらは整備状況も良く(取材時)、女性でも安心して利用できそうです。

【おすすめ度:3】★★★☆☆
全体的に道の整備状況が良くない場所が多々見られるものの、これといってワンちゃんが入れない場所は見当たらず、自転車の通行も確認されない(禁止ではありませんが)ので、お散歩ができる環境は整っています。
寂しい雰囲気が苦手な飼い主さんにはちょっと静謐すぎるかもしれませんが、園内のどこを歩いても滅多に他のワンちゃんとすれ違ったりしないので、のんびりとプライベート感覚でお散歩を楽しみたい方向きです。

取材・写真・記事執筆
取材班長・みどり
この万木城跡公園は、城址というより、「天守閣のような展望台が建っている丘」という表現の方が適していそうなスポットです。
夷隅町の頃は小鳥の森やお寺に通じる道があったり見どころも豊富だったので、いすみ市さんには、もう一度観光地として復活してもらうべく頑張ってもらいたいです。