野島埼灯台

TOP > 南房総市観光 > 野島埼灯台

野島埼灯台の上から見た白浜の町並み
野島埼灯台の上から見た白浜の町並み

更新情報・お知らせ

2022/9/2
ページを公開しました。

日本には16箇所の「登ることができる灯台」が存在しますが、白浜町似位置するこの野島埼灯台は、その貴重な灯台のひとつで、しかも2番目にできたという歴史を誇ります(明治2年に点灯)。

南房総市メニュー

灯台リポート

地上から24メートル、水面から36メートルという高さで、展望エリアは手すりは設置されているものの屋外となっています。高所が苦手な方には厳しい展望スポットですが、展望エリアまで登ったあとは苦労した価値に見合う感動が味わえます。

入口

駐車場から野島埼灯台へ向かうまでの道は綺麗に舗装がされており、案内も出ているのでとてもわかりやすくなっています。

脇の階段の上の鳥居の奥は「厳島神社」で、多少遠回りにになりますが、そちらを経由してもたどり着くことが可能です。

向かう途中に現れる厳島神社
鮮やかなブルーの路が目印です。

青い歩道を進んでいくとその先に灯台が見えてくるので、そちらを目指して進んでいきます。

時間外は入れないように囲いが設けてあり、見学可能時間内のみ門が開けられ、囲いの中に入ることが可能になっています。

向かう途中に現れる灯台
実際に見ると結構な高度感。

入口の手前にはお馴染みの説明看板が掛けられており、建設の歴史・逸話などが細かく説明されています。

ただ登って景色を見るのも楽しいですが、うんちくをあらかじめ頭に入れておくとまた違った楽しみ方ができるのでおすすめです。

概要と詳細が書かれた看板
建設・修復の歴史などが載っています。

こちらは管理されている「公益社団法人燈光会」からの参観案内看板で、多数の参観者の整理案内・安全確保・施設維持・パンフレット作成などに費用がかかるため、300円の寄付をお願いします、といった旨が書かれています。

参観案内看板
取材時は中学生以上・300円でした。

受付・資料館

野島埼灯台とは別の場所に建っている資料館と受付で、ここで寄付金を渡し、資料館の中を見学してから登る、というのが一般的な見学コースとなっています。

寄付金を払う受付の窓口
別名「きらりん館」。

資料館に入ると真っ先に現れたのは「フランソワ・レオンス・ヴェルニー」さんで、1865年に横須賀製鉄所首長として来日され、江戸条約によってこの野島崎だけでなく観音崎灯台も建設された偉大な方です。

ヴェルニーさんの銅像と実績
品川・城ヶ島などの灯台建設にも関わっています。

資料室の詳細は割愛しますが、ひと際目を引いたのがこちらの歴史年表で、「航路標識」と言われていた時代からの歴史がよく理解できるので、灯台好きの方はもちろん、興味がなかった方でも楽しめそうです。

歴史早見表
欧米文化がどのように伝わったか解ります。

こちらは一見千葉県の上総・南房総地域の観光マップですが、よく見ると灯台・導灯の位置が一目瞭然のオリジナルマップとなっており、展望台好きの方にとって貴重で嬉しいアイテムです。

周辺の案内図
撮影して観光に利用しましょう。

階段

ここからは灯内に設けられた、展望エリアまで続いている階段のようすをお届けしていきます。まずは真下から塔を見上げて心の準備。

下から見た野島埼灯台全景
上部の出っ張っているまで登ります。
入口風景と案内看板
入口はこんな感じ(結構地味)。

当然ながら階段は螺旋状に続いており、張り切って登ると目が回るかもしれないのでご注意ください。

この階段は77段ですが、途中で「現在の段数」が表示されているので、のんびり気長に頂上を目指しましょう。

明治に作られた記念碑と階段入口
明治初期の史跡のぼりスタート。

螺旋階段が終わったらまさかの急勾配の階段となりますが、これはもう「ハシゴ」と言ったほうが良さそうなので、スカートの方は最後尾から行きましょう。

頂上へ続くハシゴ階段
靴が濡れていると滑るのでご注意。
登りきった先の展望風景
ハシゴを登りきると…。

展望エリア

ハシゴ階段の先には鉄の扉が設けられ、そこから先に待望の360度展望スポットが広がっています。

外に出た途端強風に煽られ、帽子をかぶっているとほぼ間違いなく飛ばされる強さなので、あご紐がある場合はそれを利用し、なければバッグかポケットなどに入れておきましょう。

外から見た鉄の扉と柵
胸の高さの鉄柵で囲まれています。

ぐるっと囲まれているためどの角度でも楽しめるので、どこに何があるか予め把握しておくと楽しさが倍増します。

ちなみに展望スペースはかなり狭く、人がすれ違うのもギリギリといったところなので、大人数で行くのはおすすめできません。

頂上から望む白浜の町並みと通路
高所が苦手な方には結構ハードな高度感。
上から見た野島崎公園
南側に広がる公園の景色。

周辺景観

海の景色が好きな方に嬉しい景観スポットがあちこちに溢れているのがこの野島崎の最大の魅力。海を見ながらランチができるベンチも多数設置されているので、途中でお弁当を買ってから訪れるのもGoodです。

野島崎公園

灯台を登るには寄付金が必要ですが、「野島崎公園」と呼ばれる広場など無料で楽しめる景観スポットも豊富に点在しており、トイレ・ベンチ・東屋なども設置されているので、軽いお散歩はもちろん、海を見ながら長時間くつろぐことも可能です。

公園に設けられた東屋
海を望めるのが魅力の東屋。
敷地内に立てられたトイレ
立派な建物のトイレも。

南の絶景

どんどん南に進んでいくと、写真のような「房州半島最南端」の碑や、岩の上に作られたベンチ(朝日と夕陽の見える岬)などの名所が随所に現れます。

風が強いので冬はかなり寒いですが、荒い海とワイルドな岩の組み合わせは滅多に見ることができない絶景なので、時間があれば一望してみてください。

灯をバックにした最南端の碑
かなり南側まで広場が続いています。
歩道の先に見えるまっすぐの水平線
最南端は絶景スポットが豊富です。
岩の上に設置されたベンチ
岩の上にベンチが設置されています。
ベンチでひとりくつろぐ女性
その名も「朝日と夕陽の見える岬」。

三峯神社

灯台の周辺には神社・鳥居が2箇所建っており、うち「三峯神社」は海岸沿いに位置しているので記念撮影スポットとしても最適です。

位置的には西側にあたり、灯台からも遠くないので、絶景スポットが好きな方は探してみましょう。

海岸に建てられた鳥居
小さめの鳥居が海にマッチ。

周辺施設・お店

近隣にコンビニ・スーパーは建っていませんが、道路沿いに食堂・宿が多数見られるので、この付近を拠点に観光されている方も多数いらっしゃるようです。

食堂・自販機

駐車場と灯台の中間地点あたりで何軒か食堂が営業されており、海鮮料理を中心とした房総ならではのご当地メニューを堪能することができます。

営業時間前の2つの食堂
宿もいくつか見られました。

食堂の前には自動販売機が設置されているので、公園で海の景色を楽しみたい方はここで購入しておくのがおすすめです。

磯料理・亀の家・三愛の看板と自動販売機
小銭のご用意を忘れずに。

野島崎海底透視船

岬の根元付近はくぼんだ湾のような形状になっていて、そこは小さな漁港のような雰囲気で、「海底透視船」という名の観光船が出港しています。

乗船料金は大人800円・こども400円・幼児とペットは無料で、飲食持ち込みもOKというオープンさが嬉しいポイントで、乗船時間は約20分、取材時(2022年冬)の運行時間は9:30〜15:30のあいだに30分おきでした。

公式ページはこちら

小さな港に停泊している観光船
ペット乗船可能(無料)という嬉しいサプライズ!

おすすめ撮影スポット

岬ということもあって写真映えする箇所は数え切れないほど豊富に存在していますが、なかでも個性的な一枚が手に入りそうな箇所を2つピックアップしてみました。

灯台から望む朝日と水平線

海の絶景スポットは随所に点在していますが、やはり高い場所から望む景色は格が違う、といったところで、水平線と陸地の緑、太陽を同時に撮影できる鉄板スポットです。

水平線と朝日
夕日・朝日どちらも拝めます(写真は朝)。

ワイルドな岩場

高所からのアングルに対抗するには自然のアップ写真が最適、ということで、長年かけて作られた見事な岩と荒い海の景色などいかがでしょう。

写真は公園を南にひたすら進んだ場所で、周辺は広場になっています(とはいえ急な波・足元には万全の注意を払ってください)。

大きな岩がゴロゴロしている海岸
房総ならではのワイルドシー。

愛犬家のための情報〜

ワンちゃんと一緒に灯台は登れませんが、周辺の公園は絶好の散歩コースとなっており、車の通行もないので最高の状況と言えるでしょう。

取材時は全く見られませんでしたが自転車通行禁止というわけではないので、多少の注意は必要かもしれません。

(野島崎公園)愛犬とお散歩おすすめ度:5
★★★★★

綺麗に保たれた歩道と清潔な芝生エリア、ところどころに設置されたベンチ、飼い主さんにとって嬉しい海の絶景、無料の大型駐車場…どれをとっても非の打ち所のない最高のんお散歩スポットと言えるでしょう。

芝生広場に設置されたトイレ案内板
綺麗なトイレもおすすめポイント。

お散歩コース

房総半島のいちばん南という岬を目指してワンちゃんとゆっくり歩く、というのがおすすめのコースで、途中は舗装された道、芝生がほとんどなので、快適なお散歩ができるでしょう。

爽やかな空気の広場
目標としておすすめの最南端の碑。

南に行くと岩場が現れますが、ワンちゃんには大変危険なので入らないようにしましょう。当然ながらリードは絶対に離さないにご注意ください。

岩場が多くなる最南端の岬
最高の景観をワンちゃんと。

アクセス

駅からは大変離れているので車・バイクでのアクセスが現実的で、無料で広い駐車場が用意されているので安心。ゴールデンウィーク・お盆・正月といった混雑時期を除けば満車になる心配も少なめです。

駐車場

海沿いを走る国道410号線沿いにわかりやすい大型駐車場が作られているので、ナビをセットしておけば簡単にたどり着くことができるでしょう。

広くて空いている道路沿いの大駐車場
混雑しそうな時期は朝がおすすめ。

記事:取材班長・みどり

冬に訪れたのでかなり寒かったですが、空気が澄んでいたので素敵な写真が手に入ったのはラッキーでした。日の出が遅かったので8時すぎでも朝日とのコラボが見られたのも良かったです。