黒滝

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崖に沿って流れる滝の水
崖に沿って流れる滝の水

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2022/9/5
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それほど豪快ではありませんがなかなかの景観で、そもそも千葉県には近くまで車で行ける大きな滝が少ないので貴重なスポットといえそうです。

黒滝の横には「向西坊入定窟」という祀られた洞窟跡が見られ、その横の階段は山道へと続くハイキングコースの入口になっています。

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景観リポート

入口から黒滝まで

黒滝の入口にはこのような石燈籠が立っており、横には滝付近の「向西坊入定窟」についての看板が設けられ、向西坊が入定するまでの経緯が説明されています。

滝と一緒に洞窟も観光できるので、まずここで知識を入れてから訪れると楽しみが倍増するのでおすすめです。

入口付近の燈籠と案内板
まずここで立ち止まってみましょう。

滝へと続くのは山道ではなく、木や石を利用して川の端に設けられた臨時の道(のようなもの)で、油断すると踏み外してしまいそうな不安定なつくりです。

川に設けられた木の橋
川が増水している場合はさらに危険。

取材時は水が少なく比較的難易度は低かったですが、大雨の後は道がなくなっていることも考えられるので、天候には気を配っておきましょう。

滝へと続く川の人工道
雨季は避けるのが無難。

終点近くには石段を飛び越えることになるので、滑りやすい靴・底がヒールになっているタイプはNGです。

石を削って作られた通路
増水時は隠れているかも。

目的地に到着しました。「滝」というには可愛らしいですが、滝つぼはそこそこの深さになっていそうなので、暑い日でも水遊びは事故につながるので絶対にお止めください。

少し離れた場所からの黒滝の風景
遠くから眺めて楽しみましょう。

脇には展望台にもなっている階段が設けられていますが、この先にはハイキングコースが続いており、眺めもそれほどでもないので、本来の目的は通路のようです。

上部に設けられた木の展望台
一見絶景が見られそうな…。

展望台(風の建物)を登ったその先は本格的な山道となっており、滝観光の目的で来られた場合は先に行かず引き返すのが安全です。

展望台の先に続いている道
事前準備が必要な本格ハイキングコース。

向西坊入定窟

黒滝入口に作られた、市の指定史跡・向西坊入定窟の説明看板によると、この向西坊は、もともと武士に仕えていましたが、とある理由で主人が幕府から切腹の名を受けたため諸国を行脚することとなり、晩年をこの旧和田町を送った人物とのことです。

天命を知った向西坊は、この黒滝東側麓に見られる石窟に入って自ら入口を閉じてその生涯を閉じましたが、その際に中で火難・諸難を除くよう念仏を唱えており、向西坊の供養以来火難がなかったことから、現在まで毎年供養祭が行われている、といった事も書かれています。

向西坊の生涯と石窟の関係
目につく場所に立っています。

こちらが向西坊が入ったとされる石窟にあたる場所で、中に入ることはできませんが、手前に石像が祀られており、お供えもいくつか見られます。

向西坊が入ったとされる石窟に設けられた仏像
火難・諸難を防いでくれるという史跡。

はなぞの広場

黒滝入口近くの広場には、軽く遊べそうな遊具も設置されており、公園のような感覚でのんびりと遊んでいる親子連れもいらっしゃいました。

広場に設けられた簡素な遊具
周辺には寒桜の景色も。

愛犬家のための情報〜

黒滝への道は、川の中に作られた石や木で作られているので、ワンちゃんが歩ける環境とはいえません。その手前の公園(はなぞの広場)横から海方面に歩道が続いていますが、お散歩目的ではちょっと物足りないかも。

愛犬とお散歩おすすめ度:×
☆☆☆☆☆

ご覧のように人が歩くのも簡単ではないので、ワンちゃんを連れて行くのは無謀と言えそうです。滝つぼに落ちると生命にも関わるので、軽い気持ちで向かわないようにしましょう。

どうしてもお散歩したい方は、黒滝と駐車場の間に広がっている公園もしくはその周辺の道を利用しましょう。

人も歩きづらい川の通路
危険なのでワンちゃんには不向き。
歩きやすい平坦な道
数少ない平坦な道。

アクセス

駐車場

グーグルマップでは確認できませんでしたが(取材時)、広場の向かいの東屋の横にスペースが広がっており、数台の車が駐車されているのを確認しました(公式の駐車場かどうかは不明)。

東屋の横に停まっている車
空き地が駐車スペースとなっていました。

電車

JR和田浦駅からは徒歩30分弱という距離に位置しており、黒滝の周辺には花嫁街道などのハイキングコースも続いているので、ウォーキング目的の方であれば電車で訪れるのも手段のひとつといえそうです。

狭い道を通る乗用車
向かう途中は車の通行にご注意を。

記事:取材班長・みどり

何も知らずに訪れたので、「ゴーッ」という滝の音が聞こえるのかと耳を澄ましていましたが、思っていたよりとても可愛らしい滝でした。

周辺にはハイキングコースが広がっているので、今度訪れる際にはしっかりと準備をして登山のような心構えで取材に挑む所存です。