総門
表参道を通り抜けると現れる大きな鳥居の奥には、神社の顔的な存在ともいえる、綺羅びやかな朱色が鮮やかな総門が見えてきます。
鳥居の周辺には数種類の豪華で大きな桜が立っており、春には香取神宮随一の景観を誇るスポットとなります。
入口付近に立てかけられている「日本書紀編纂1300年〜日本書紀と香取大神〜」には、日本には古事記と日本書紀という2つの有名な歴史書があり、前者は大和言葉主体で国内向けに書かれているのに対し、後者は漢文で年代順に記されているため海外向けの書物である、といった事が載っています。
そして、この香取神宮の御祭神であり、出雲の国譲の大業を成し遂げ日本建国の基を築いたとされる「経津主大神」は、日本書紀に記されているのに対し、古事記では登場しない、ということも説明されています。
景観が楽しめる香取神宮ですが、このような逸話も頭に入れておくと境内を周る楽しみが一層増えるのでおすすめです。
楼門
総門をくぐりぬけると正面左側に「裂々神社」などの小さな神社が見られ、その右側に重要文化財にも指定された超豪華な朱が目を引く楼門が建っており、参拝者を出迎えてくれています。
出入り口は3箇所設けられていますが、入口は中央、出口は両脇となっているようです。
楼門の手前には水戸黄門で有名な水戸光圀公が植えたとされる「黄門桜」が立っているので、そちらを鑑賞してから中に入るのがおすすめです。
本殿・拝殿周辺
楼門をくぐるとメインとも言える御殿周りの広場となり、正面には拝殿とその奥に控える本殿が、右側には神楽殿・社務所・授与所・神庫などが、左側にはもうひとつの授与所・匝瑳神社などが建っています。
境内の目立つ場所に見取り図の看板が立っているので、まずはこちらで全体をチェックして行きそびれがないようにしましょう。
御朱印・お守りなどはこの本殿周辺エリアで手に入りますが、成田山新勝寺と比較すると授与所が少ないので見落とさないようにご注意ください。
向かって左側に位置している小さめの授与所でも、御守・神札などが手に入ります。
このエリアには「御神木」と「三本松」という、樹齢が古く、離れないと全体が撮影できないほど大きな樹木が祀られており、香取神宮の歴史と威厳を深いものにしています。
奥まで行くと、安産子育の神である「木花開那姫命」という御祭神を祀っている「桜大刀自神社」が建っており、茂みの中にあってちょっとした秘境のような雰囲気になっています。