加曽利貝塚縄文遺跡公園

TOP > 千葉市 > 加曽利貝塚縄文遺跡公園

復元された縄文式住居
復元された縄文式住居

更新情報・お知らせ

2022/6/23
ページをリニューアルしました。

加曽利貝塚見学が楽しめるこの公園は、古代の雰囲気が味わえるリアルな縄文式住居の復元集落や、本物の土器を目のあたりにできる博物館などが見どころの、楽しめながら学べる歴史施設です。

千葉市メニュー

遺跡施設

古代の遺跡を多く取り上げている加曽利貝塚公園には、多くの施設と展示物を見学できるだけでなく、季節のイベントも積極的に開催されるなど、学習しながら楽しめる工夫しているようすが随所に見られます。

復元集落

ここの魅力は「歴史を肌で感じられる」ところで、とくに縄文時代の住居が手に取るように分かる復元集落は、こどもから大人まで興味を掻き立てられるようなつくりになっています。

歴史に興味がなかったお子様でも「何か」を感じて学習を始めるかもしれないので、教科書だけで実際は見ることが少ないこの集落住居はおすすめのスポットです。

縄文式住居の屋根
縄文時代の暮らしを学びましょう。

住居の中も拝見可能なので、「冬でも暖かそう」とか、「雨が降ったとき、中に水が入らなかったのかな」など、古代の人がどのような暮らしをしていたのか、こどもなら気になるに違いありません(大人も)。

縄文式住居の部屋の中
見るからに暖かい雰囲気の縄文式住居。

博物館

博物館というと退屈な印象を持つ方もいらっしゃるかもしれませんが、加曽利貝塚の場合は一味違う中身になっており、実際に掘り出された土器だけでなく、人骨まで保存されているのがかなり印象的です。

また、そのひとつひとつに丁寧な解説がついており、興味がある人はもちろん、何気なく訪れた人でも足をとめて魅入ってしまうかもしれません。

そしてこれらの歴史物を保存する活動も積極的に行われ、マスコミ・国会などでもしばしば取り上げられており、昭和天皇・皇后両陛下がご視察に来られたという輝かしい歴史も残っています。

博物館の外観と入口
遺跡のなかに作らた博物館。

土器の展示

入場料は無料で撮影も禁止されていないので(取材時)、PR大使のかそりーぬさんの案内と順路に従って、ずらりと並んだ土器や写真などを見ていきましょう。

ずらりと並んだ土器
ひとつひとつに名前がついています。

発掘された人骨など

さらには、全身まで残っている縄文人の人骨などの刺激的な歴史物から、首飾りなどの縄文時代の文化に触れる遺品、さらには飼われていたと思われる犬の骨など意外な発見ができるつくりとなっています。

頭から足まで全身の縄文人の人骨
素晴らしい保存状態の人骨。

写真の展示

過去の発掘調査の様子がわかる人骨発掘調査の写真や、昭和天皇・香淳皇后ご視察のようすを記念して撮影された写真、貝塚の守り人・武田宗久さんの紹介なども見ることができます。

過去の発掘調査の様子
大掛かりに行わていた発掘のようす。

貝層断面観覧施設

加曽利貝塚の貝層が見られるこの施設は、遺跡を保護し、発掘時そのままの状態が観察できるようにとの観点により、東京国立文化財研究所などによって調査・研究・実験を重ね、アクリル・エマルジョンやバインダー18などの固定用樹脂を駆使して完成した、とされています。

貝を捨てた様子、食べられた貝の種類などもつぶさに観察でき、見学に来た人を楽しませるだけでなく、貝層の学術的研究を進めるための貴重な建造物となっています。

貝層断面観覧施設
貝層の断面が見られる施設。

貝層を間近で見ることが可能な貴重な施設なので、何も知らずに見るよりはあらかじめ予習しておくと楽しめるのがおすすめの見学方法です。

厚く積み重なった貝の層は直径130メートルのドーナツ状に廻っていて、貝層中には縄文人の使った道具・食糧とした魚や獣の骨などが混入しており、当時の人々の生活を知る貴重な情報を多数提供してくれています。

貝層観察用施設の風景
左右に断面が見られます。

景観リポート

加曽利貝塚縄文遺跡という名称からは想像ができませんが、この公園には歩行者に嬉しい環境が整っているので、ウォーキングをルーティンにしている方も多数いらっしゃいます。

お散歩コース

それほど広くはないもののちょっとした起伏が強いため、ジョギングをして体力をつけたい人には最適な散歩コースとなっており、その起伏のために自転車はほとんど通行していないのも快適な要素を濃くしています。

地図がなくても迷うことはなさそうですが、すべて回らないと損なので、園内の全体地図であらかじめ何が見られるかチェックしておきましょう。

坂になっている園内のコース
園内を周回している遊歩道。

芝生広場

加曽利貝塚公園にはちょっとしたボール遊びができる広さの芝生広場が設けられているので、好きな場所にして歴史に興味を持ってもらうためにも、お子様と一緒に定期的に訪れてみてはいかがでしょう。

芝生広場でボールを使って一緒に遊ぶ親子
楽しげにボール遊びをしているファミリー。

おすすめ撮影スポット

加曽利貝塚公園には、歴史が好きな撮影家の方であれば興味を掻き立てるスポットが随所に点在しており、駐車場も無料なので、天気の良い日にでも撮影に訪れてみましょう。

復元住居周辺

屋根が特徴的な復元集落は広い芝生広場の中に再現されており、周辺には古代から変わらない(?)樹木も豊富なので、歴史コレクションのひとつとして加えてみてはいかがでしょう。

復元集落に作られた住居と周辺の樹木
マニアウケ必至の撮影ポイント。

愛犬家のための情報〜

加曽利貝塚公園には、快適にお散歩に没頭することができる環境が整っているので、近所の方をはじめ、たくさんの飼い主さんが散歩コースとして利用されています。

愛犬とお散歩おすすめ度:5
★★★★★

園内を1周すると起伏がいくつか見られるのでそれなりに体力が必要となりますが、平坦だけを選ぶことも可能で、ほとんどの歩道は舗装されているので雨上がりでも足元が汚れる心配は少なそうです。

のんびり犬と歩く人々
安心して楽しんでいる方々。

アクセス

千葉市内に位置しているものの最寄りのバス停・モノレールの駅どちらからも少し離れているので、遠方から来られる方は無料駐車場を利用するのが現実的です。

駐車場

園内の正規スペースは収容台数が少なく、2021年4月に改装された後もほとんど増えていないので、臨時側が必要不可欠な存在として活躍し続けています(取材時)。

改装後の園内風景
改装された後の写真ですが、それほど変わっていません。

収容台数40台ほどの臨時スペースは、公園をUターンして20メートルほどの場所にあり、イベント開催日などの混雑日は警備員さんが出動して誘導してくれています。

臨時側の全体風景
稼働率の高い臨時駐車場。

電車・バス

千葉都市モノレールの「桜木」駅もしくはJR千葉駅からバスを利用して「桜木町」バス停で降車する方法がありますが、ともに降りてから15分程度の徒歩を要するので、歩くのが好きな方限定のアクセス方法といったところです。

徒歩で来た場合の公園入口
お散歩が好きな方はぜひ。

加曽利貝塚縄文遺跡公園概要

所在地 千葉市若葉区桜木8-33-1(地図)
駐車場 約40台(令和3年3月末までは臨時駐車場)
休館日 (博物館の休館日)12/29~1/3と月曜・祝日
月曜が祝日の場合は翌日も休館
園内地図
(クリックで拡大)
園内全体地図
Googleのクチコミを見る

記事:取材班長・みどり

歴史博物館というとハコモノとかつまらないといったイメージを持っていましたが、ここを取材したらかなり面白かった(とくに人骨が…)ので、そのような先入観が消え去ってしまいました!